第41回 社内木鶏会感想文

安岡先生の「六中観」を以前拝見し、知っていたはずだったが、知っていただけに終わっていた。
「論語読みの論語知らず」である。

A子さんも実際自分が境地に立ったとき、横田管長の言葉に出会い身を持って理解実践することができたそうだが、当事者にならないとわからないことは多々あるのかなと改めておもわされた。

森信三先生の言葉に「人は出会うべき人には必ず出会う。しかも一瞬遅からず早からず。しかし、うちに求める心なくば、眼前にその人ありといえども縁は生じず」というのがある。
これは腹中書ありにも通ずるとこがあるかなとふと思い出した。

そういう意味ではこの木鶏会で、出会う素晴らしい言葉の数々も皆のなかではそのときは、腹落ちしていないことがたくさんあるだろうが、いざというときに人生の道標として思い出してもらえると幸いである。

私が精神的に疲弊していたとき吉田松蔭先生の「三事に過ぎず」という教えに出会った。
意味を知ったとき160年ほど前の人に励まされてる気がし自然と涙があふれそこから自分の腹中の書としている。
まだまだその意味を実行できていないことには日々自戒している。

「武士一日の事、諸士(しょし)に謁(えっ)し賓客に対するの外、武芸を習ひ、武義を論じ、武器を閲(けん)するの三事に過ぎず。
武士誠に此の三事を以て日々の常職(じょうしょく)とせば、武士たらざらんと欲すと雖(いえど)も得(う)べからず。
其の才不才、智不智に至りては強ひて論ずるに足らず。」

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